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ONTARIO OUTDOOR ADVENTURES |
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![]() ![]() WINTER 2008 Backyard |
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| 冬を乗り越える 外は猛吹雪の為、私のオフィスの窓からは普段見える車道の入り口すら見えません。 東風が強く、雪がほとんど平行に吹きさらしています。こうした中、野鳥の餌箱にもなっている窓の外に長く突き出ている花壇は、赤い柳の枝が防風林となっている事もあり、チカディー、ゴールドフィンチ、スズメ、ジャンコ、ナットハッチ、ブルージェイ、カージナルなど実に多くの野鳥達がせわしなく餌をついばんでいます。午後には餌となっているヒマワリの種やアザミの種を補給してあげなければなりません。こうした餌が彼らにとって冬を生き抜く条件となっているのです。 フィーダーに訪れるこうした野鳥達は、私達を楽しませてくれますが、アルゴンキン公園にいた野鳥達は一体どうやってこうした厳しい冬を乗り越えているのかしばし考えさせられるのです。多くの鳥は南へ渡って行きますが、公園内に留まる鳥達は、餌のほとんどが無くなる厳しい冬の間どんな方法で餌を確保するのでしょうか?過去のニュースレターでも、こうした驚くべき彼らの適応力に関してお話しましたが、今回は 厳しい冬を乗り越える様々な方法に関してお話します。 また、公園内に生息している大きな動物の一つであるアメリカンブラックベアーも、アルゴンキンの厳しい冬を乗り越える為に、鳥とは違った驚くべき適応力を身に付けた動物です。彼らは冬になると「デン」と呼ぶ穴倉にはいって「冬眠」しますが、本来の冬眠とは違い起きて歩き回る事もしばしばです。またメスのクマは秋までに体内に蓄積した脂肪の量により、 翌春に子供を産むか、それとも流産するかが冬眠期間中に決まるのです。秋までに充分な食料を取り、規定以上の脂肪分を蓄積する事は決して楽な事では無く、常にギリギリの状態でバランスを保っている事を知ると奇跡的とも思えます。しかしながらこれができるかどうかが彼らの子孫繁栄と自身のサバイバルにつながっているのです。 私達、人間もこうした自然界のサイクルに深く関わっている事を忘れてはいけません。私達はこうした自然界のバランスを保つ貢献の一つとして、「オンタリオネイチャー」という非営利団体の機構のサポートと活動に参加しています。「オンタリオネイチャー」の中心活動の一つに、オンタリオ州北部に広がる寒帯樹林を、林業伐採、道路や送電線設置の為の伐採、鉱山伐採などから守る事があるのです。私達を取り巻く自然界は、もはやこれまでの人類の成長と欲求を受け入れる事が出来なくなっています。私達はこれまで続けてきた軌跡を変え自然に対するインパクトを最小限にしなければいけません。皆様もご意見やお考えがありましたらお送りください。皆様と話し合う事が必要だと感じています。 2008年が、より強い意志と力、勇気で皆様の身近な自然を守れる年になれればとお祈りしています。 ホリーブレフゲンとOOAネイチャーガイド一同 |
ホリー ブレフゲン 両親の影響で幼い時から自然に親しむ。85年、スキーテレマーク社設立。オンタリオ・アウトドアー・アドベンチャーズ代表取締役。 1児の母でもある。 |
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| アルゴンキンの厳しい冬を乗り越える3つの方法 アルゴンキンの冬、森は雪に覆われ静寂な白銀の世界が広がります。夏の間さえずり続けた多くの鳥達は南へ渡り、森を徘徊していた動物達もある物は冬眠し、ある物は公園外へ移動しています。しかし、静寂な森の中にもチカディーのさえずりやキツツキのドラミングが時折森に響き渡り、雪には多くの足跡が残され冬でも活発に行動する動物達がいる事が伺えます。アルゴンキンに留まり厳しい冬を乗り越える小動物達に関しては2005年、2006年、2007年の各冬号でも紹介しました。今回はアルゴンキンの厳しい冬を回避する為に、野鳥や動物達がどの様な方法を使い適応しているかを解説します。 私達のウィンターネイチャーツアーに参加すると、スノーシューやクロスカントリースキーを楽しみながらこうした彼らの生態を観察する事が出来ます。 公園内では年間272種の野鳥が確認されていますが、そのほとんどがアルゴンキンの厳しい冬を避け暖かい南部へと渡っていきます。年間を通して公園内に生息する留鳥はグレイジェイを始めグラウス、チカディーやキツツキなど約20種ですが、毎年12月末に行われる「クリスマスバードカウント」では平均28種が確認されています。これはゴールデンイーグル(イヌワシ)やクロスビル(イスカ)、レッドポール(ベニヒワ)の様に公園を越冬地としてやってくる種もいるからです。 ほとんどの鳥たちが南へ「移動」する理由はただ一つ、それは餌の確保がアルゴンキンの冬では難しくなるからです。南へ渡る越冬地の多くは北米の南部から中米ですが、スカーレットタニジャー(風琴鳥)の様に南米から渡ってくる種も少なくありません。彼らは5千キロ以上もの距離を春と秋に往復するのでが、小さな体で何千キロもの長旅は危険でエネルギーの要る仕事です。現に、渡り鳥の死亡率は40-50%であると聞くと如何に厳しいかが分かります。 そこで、夏の間に餌を自分の縄張り内に「貯蔵」し冬の食料にする事で、冬を乗り越えられる様適応した代表がグレイジェイ(カナダカケス)です。食料さえ確保出来れば、危険な渡りをするよりもこの地に留まった方が確実に生き延びられ、子孫を残せるという訳です。事実、グレイジェイの死亡率は18-20%ですから、通常の渡り鳥の半分以下です。 公園内でキャンプをしていると、よく彼らが食料を盗みにやってきます。そんな理由から「キャンプドロボー」と言ったあだ名でも親しまれています。捕った食料は、スプルースや白樺などのめくれた木の皮の下に隠します。しかしながら、温暖化の影響で貯蔵した餌が腐り長持ちしない為に、アルゴンキンの生息数は減少しています。 冬を乗り越える為の3つめの手段は、冬でも入手出来る餌でエネルギーが摂取出来る様、「体を変化」させる事です。冬でも葉を落とさないスプルースなど針葉樹の葉を食べる、スプルースグラウス(ハリモミライチョウ)がその代表です。また、アルゴンキンを越冬地として、冬の間だけやってくるクロスビル(イスカ)は、松の実を餌としています。 彼らの嘴は、松かさを簡単にこじ開けられる様左右互い違いになっており、冬でも餌に困らない様、正に「体を変化」させ適応しているのです。 公園内に生息する最大の動物「ムース(ヘラジカ)」も、冬の間はスプルースやヘムロック(栂)の葉、木の皮などを主食としています。ですから彼らの冬の糞は丸くころころした物となり、夏の糞とは全く違う形状をしています。 |
![]() 長距離を渡るスカーレットタニジャー ![]() 危険を冒し餌を取りに来たグレイジェイ ![]() 松葉を食べるスプルースグラウス |
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ブラックベアーの驚くべき生殖機能 アルゴンキンには約2000頭のブラックベアー(アメリカクロクマ)が生息し、アルゴンキンの厳しい冬を乗り越えるために彼らが身に付けたのは、「冬眠」する事でした。ヘビやカエルの様に変温動物ではないので、正確には「冬眠」ではありません。生き延びるために充分な食料を確保できないアルゴンキンの冬を回避するには、前述の鳥達同様に餌のある場所へ「移動」するか、餌を「貯蔵」するか、又は松葉などで栄養を摂取できる様に「体を変化」させるかなど、何らかの適応をしなければなりません。そこでアメリカクロクマが身に付けたのが、体内に脂肪分を「貯蔵」し、エネルギーを春まで持続出来るよう「体を変化」させたのが、彼らの「冬眠」なのです。彼らの「冬眠」に関しては2001年秋号で詳しく説明しましたので、今回はメスのクロクマが冬を乗り越えるために身に付けた、驚くべき生殖機能を紹介致します。 クマ達が冬を乗り越えるためには、冬眠に入る11月〜12月までに体重の6割以上の脂肪分を体内に蓄積しなければなりません。こうした理由から秋になると、ビーチ(ブナ)の木に登り脂肪分の多いブナの実を一日中食べ続けるのです。子供を産むメスの場合は、この脂肪分の蓄積が母子共に生き抜く絶対条件となるのです。木の上に登った彼らは、居心地よ良くする為ちぎった枝を積み重ねて、座布団の様な物を作りその上に座りながら実を取ります。この「座布団」が大きな巣の様に見えるので「ベアーネスト(熊の巣)」と呼んでいます。日本では熊棚と呼ばれています。 クマの発情期は5月末〜7月頭で、メスの子宮内で卵が受精するのもこの時期です。ヒトの場合受精卵は直ぐに子宮内膜に着床し、細胞分裂を繰り返し成長し約10ケ月後に分娩となりますが、クマの場合、受精卵は細胞分裂を休止し、着床せずに胚の状態のまま子宮内で約5ケ月間浮遊しています。 冬眠に入る11月頃までに充分な脂肪分を体内に蓄積できた場合は、プロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌され、胚が子宮内膜に着床し、妊娠が始まります。通常1月末に子供は出産するので、妊娠期間はたったの2ヶ月である事も大きな驚きです。ヒトと比べるとかなりの未熟児で出産となる訳で、生まれたばかりの子クマがシマリス位の大きさであるのも頷けます。充分な栄養が蓄積されない場合は、プロゲステロンが分泌されずに胚のまま流産するのです。この様に、胚の状態のまま休止する事を「着床遅延」と呼んでいますが、これは厳しい冬を乗り越えるために、クマが「体を変化」させ適応した驚くべき生殖機能と言えるでしょう。 アメリカンブラックベアー American Black Bear /Ursus americanus クマ科 アメリカクロクマ 日本のツキノワグマに近い種類で、体毛は黒や焦げ茶、胸に白い模様がある固体が多い。公園内に生息している種は体長1.5-2.0m、背丈1m前後である。オスは体重70-150kg、メスは45-70kgと比較的小さいが、冬眠前は脂肪を体内に貯めるので6割増しの体重となり、200kgを越える個体もいる。現に公園内で捕獲された体重の記録は228kgである。5月末〜7月頭に発情期を迎え、メスは1月末に通常2頭の子供を出産する。オスは発情期以外単独行動で、メスが子供を育て、子供は翌年まで母親と行動を共にする。アリなどの昆虫や、木の葉、草やラズベリー、どんぐりなど木の実から、魚、ビーバーやシカなどの動物など食べられる物は何でも餌にする雑食動物である。5年間に渡るリサーチで公園内では3-4Km2に1頭生息している事が分かり、全体で2000頭前後が生息していると推定され、オンタリオ州全体では75000頭以上と推定されている。オスの行動範囲は約140 Km2と広いが、メスは10-50Km2と狭い事もリサーチの結果分かっている。 |
![]() 倒木を崩してアリを探す母熊 (ビジターセンター内ジオラマを撮影 ![]() ベアーネスト・熊の巣 ![]() 「熊の巣」で一生懸命食べているのがこの ビーチブナの実 |
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| Editor: Katsu Sakuma Special thanks : Ministry of Natural Resources, The Friends of Algonquin Park , Ontario Parks Photo credit: Katsu Sakuma,Steve Kahn References: "Birds of Alqonquin Provincial Park" by The Friends of Algonquin Park, |
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